「もちろん」 満面の笑みを浮かべるそいつに少し悲しくなった。 男ってこんな単純(バカ)なんだ……。 同じ男として少し、いや、かなり情けなく感じる……。 「とりあえずお酒でも飲みに行こうか?」 そいつは、やたらと優しい声色で俺の肩に手を回してきた。 「…アハハ……」 作り笑顔を浮かべ“気安く触るんじゃー”と訴えた。 が…… 伝わるワケなく俺は肩を抱かれる様に触られながら見知らぬ男と夜の街へと繰り出したのだ。