あたしが髪を切ったわけ

 日曜日の午後、陽はまだ高く、だいぶ強くなってきた陽射しが、時折雲に遮られながら煉瓦敷きの歩道に降り注いでいる。

 ゴールデンウィークも中間テストも終わった5月の後半。

 向かいの映画館では、GWから公開されている洋画の看板が幾つか並んでいる。

 最近話題の都会派ロマンスの名前が一番目だっている。

 あたしはどーもその手の映画は苦手で、どちらかと言うと、なんにも考えないで楽しめるアクション物が好きだ。

 我ながら色気ないね、たはは。

 とくにこの後の予定なんか決めていなかったので、ぶらぶらと港のほうへ2人して歩き出す。

 散歩が一番お金かからないもんね。でもちょっと情ないな。

 風が気持ちいい。

 気が付くと、自然と手を繋いで歩いてた。

 けっこう人が出ているので、ちょっと気恥ずかしい。

 どう見てもあたしが年上で、奴が年下のシチュエーションに見えてしまう。