やばいっ、お母さんが私の頭の先から足の先までじろじろと観察をし始めた。
髪も、顔も、制服も、泥で汚れている。
『令奈、……汚れてる。どうしたの?』
やっぱり、聞かれた。
『お母さん、あのね……』
そう話しかけた時に、青年が話に割って入ってきた。
「あのー、川にいる僕を助けてくれたんです。だから、彼女は髪も顔も制服も泥で汚れているんです。ほら、この通り、僕の制服はびしょ濡れです……」
青年は話を続けた。
だから、彼女を叱らないであげて下さいと。
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