人は強いが、人は儚い。 無気力な自分の体は肉体という脆い殻からもはや魂が抜けかかりそうになっていて。 地に足が着いている感覚さえ奪われる。 心臓は規則正しく鼓動を打って動いているが、頭と心の中で温もりを持ち流れていた物は氷のように冷たく変わり。 そして、一度空っぽになった頭と心の中に“死”という真っ黒な物で一杯に満たされて。 もう、他に何も考えられなくなる。 どこを探しても、自分の居場所がなくなり。