「こーくん、眠い?」


私の部屋で
一緒にテスト勉強をしてた私とこーくん


少し休憩して
お菓子をつまみながら他愛ない話をしてたけど

さっきからこーくんがすごく眠たそうにしてる



「……昨日、寝たの遅かったんだ」

「寝てていいよ?後で起こすから」

「………うん。じゃあ少しだけ」



そばにあったクッションを枕代わりにして
ふわふわのラグの上にころんと横になるこーくん


「こーくん、ベッド使っていいよ
……ってもう寝てる…」


……よっぽど眠たかったのかな

横になってわずか数秒でこーくんは夢の中


すやすやと規則正しい寝息が聞こえてくる

幸せそうな寝顔を眺めて小さく笑う


……かわいいなぁ


そんなこーくんの頭をよしよしと撫でた後


「よいしょっと」


ベッドの上から
お気に入りのふわふわもこもこの毛布を
手にとってこーくんの体にかけた



「……さてと、私は勉強再開しよ」



期末テストはもうすぐ

こーくんと違って私は頭良くないし
頑張らなきゃ



……
……
……



どれくらい参考書とにらめっこしていただろう


ザァァー……


不意に耳に入ってきたその音に顔をあげる



「……雨?」


窓ガラスが打ち付ける雨の水滴でひどく濡れていた



……そういえば今日、昼過ぎから大荒れの天気って天気予報で言ってた



ぼんやりとそんな事を思ってる間に

瞬く間に強まっていく雨の音



バケツをひっくり返したような雨