「ここ」

「お邪魔します」


夕御飯とお風呂を済ませて
案内された、るいさんの部屋へ足を踏み入れる


「……るいさんっぽい部屋です」

「そう?」


シンプルな部屋だ

置いてある家具はベッドに机、それとテレビ

だけど、壁一面が本棚になっていて
そこには、たくさんの本が詰め込まれている


「るいさん、本好きって言ってましたもんね」

「うん。何でも読んでた
だから、ジャンルもバラバラ
漫画本とか、小説とか、専門書とかもある」

「ほんとだ」


本棚を眺めていると
クローゼットから布団を取り出した
らいさんが、私に訊ねる


「りつ、ベッドに布団敷く感じでいい?」

「あ、はい」

「テレビは一応つくから、見たかったら見て」

「はい」

「部屋の電気は、ここで調整できるから」

「ありがとうございます」

「何かあったら呼んで
じゃあ、おやすみ」

「おやすみなさい」


ベッドに布団を敷き終えると
らいさんは、そのまま部屋から出ていった