「……なんということでしょう」

「すごいね。雨」


窓の外を眺めながら、呆然と呟いた私

隣にいた、らいさんも外の景色を見て
あらら、と言うような表情を浮かべる


土曜日の今日

らいさんの家に遊びに来ていた私


そろそろお暇しようとした時

ぽつぽつ降りだしていた雨が、勢いを増して
瞬く間に、台風並みのどしゃ降りになった


……この中を
突っ切って帰るのはさすがになぁ…

もう少しだけ
らいさんの家にお邪魔させてもらおう


なんて、考えていたら


「りつ、泊まっていく?」


らいさんが、そんな事を言い出した


「いいんですか?」

「いいよ
部屋は、るいの部屋使っていいから」

「るいさんの部屋…」

「ちゃんと掃除はしてるから大丈夫」

「るいさん、嫌がりませんかね?」

「りつなら大丈夫だよ」

「……じゃあ、お言葉に甘えて」

「うん」


話している間も
外の大雨がおさまる気配はなく

それどころか

さらに雨足が酷くなっていたので
私は、らいさんの厚意に甘えることにした