心臓がきゅ~ってなって、一気に体温が上がって

好きが止まらなくて

……思いっきり、景くんに抱き付きたくなる



「……景くん」

「ん?」

「…………抱き付いていいですか?」

「…」



堪えきれずに、真っ赤な顔で訊ねれば

景くんはきょとんとした表情を浮かべて

それから、ふっと吹き出して



「いおり、傘持ってろ」

「……え?う、うん」



差し出された傘を受け取る


すると



「!」



屈んだと思ったら

景くんが私の頬にちゅっと軽くキスをして

それから、強く私を抱き締めた



「お前、ほんと可愛いよ」

「………へ、………な、…え?」



まさか、景くんから
抱き締めてくれるなんて思わなくて

しかも、そんな風に

愛おしそうに可愛いなんて言うから

私はあわわとうろたえる



「そんなだから余計に甘やかしたくなるんだよ」



優しい顔で笑う景くんに

私はどきどきしっばなし


……心臓、爆発しそう