「うい!こっち!」

「うんっ」


……


「……急に降ってきたね」

「天気予報、くもりだったんだけどね…」



学校からの帰り道

急に雨に降られて


どんよりとした雲だから降りそうだなって思っていたけど

家に帰るまでは大丈夫だと思ってた


だけど



ザァァァー…!!



……まさか、こんなにひどくなるとは……



鴻鳴君が雨宿りできる場所を見つけてくれて良かった…

古びたバス停だけど
しっかり雨を避けてくれてる



「うい、タオル…」

「ありがとう」


急いでバス停に逃げ込んだけど
それでも結構
私と鴻鳴君は雨に濡れてしまってる


自分の事は後回しで

かばんから取り出したタオルを私に差し出してくれた鴻鳴君だったけど


「……」

「鴻鳴君?」


何故か鴻鳴君は目を見開いて固まって


首を傾げながら鴻鳴君を見上げる


「……っ!」


呼び掛けると鴻鳴君ははっと我にかえって
なんでか真っ赤になって
慌てて私から目を逸らす


「……え、こ、鴻鳴君……?ど、どうしたの?」

「…………その、………………す、透けてる……」

「……え?」



ものすごく言い辛そうに呟かれた言葉に
私はきょとんとして



それから



ふと自分の姿を見下ろして




「………………!!!」




くっきりと浮き出た
お気に入りのピンクのブラが目に入って