ある日の事‐。
その日は朝から雨が降っていた…。

「ほら、愛智(あち)ぃ、遅刻するさぁ」

「雨が降ってるから、今日は休むさぁ」

「ハメハメハ大王か!」

すかさず、歩夢(あゆむ)が突っ込む。

「愛智ぃ、早く」

「わかったよぉ」

歩夢に促され、仕方なく学校の支度をする。

学校の近くのバス停で、カップルがイチャイチャしている。
それをさりげなく通り過ぎようとして、愛智は止まった。

「…先輩?」

それは彼氏の涼真(りょうま)だったのだ。