「中絶したらこんなもんでは済まないからね」

光世は夏夜を一瞥すると、帰って行った…。

中絶したら殺される…。

そう思った夏夜は、両親の反対を押し切り、子どもを産んだ。
性別は女の子で、夏夜は愛智と名付けた。

夏夜は光世と愛智と一緒に暮らし始めたが、夏夜に暴力を振るうのは止まらなかった。

光世は愛智には暴力を振るう事なく、愛智を可愛がった。

それは良かったのだが、夏夜の心は悲鳴をあげていて、ある雨の日、夏夜は愛智を残して家を出て行った‐。