翌日から、レイラたちによるいじめが始まった。

「…うっ」

少し前から吐き気があったが、ストレスによるものだと思って病院に行かなかった。

「愛智ぃ、大丈夫?」

歩夢が愛智の背中をさする。

「七宝がいじめられているのを見るのが辛いさぁ…」

「そうだね、なんとかならないかねぇ…」

歩夢も頭を抱える。

ある日の事、移動教室の為、教室を出ようとした際、偶然、七宝の左手首にリストカットの跡を見てしまい、愛智は泣きそうになるのを堪えた…。