無言のまま武市と村上がテーブルを運んでいく。
呆然と立ち尽くしている泰平に武市が淡々とした口調で「そこ、どいてください。これから、カーペットを剥がします!」と声を掛けた。
慣れた手つきで武市と村上がカーペットを少しずつ剥がしていく。
綺麗に取り除かれたカーペット。
村上がしゃがんだまま難しい顔をして「うーん」と唸る。
カーペットに染み込んでいた黒いシミはフローリングの床にまでしっかりと染み込んで黒い跡を残していた。
武市から「豊崎さん、今から、これで、できるだけしっかりと拭き取って下さい」と、特殊な洗剤を手渡される。
「……はい」と受け取る泰平。
拭いても、拭いても、何回拭いても取れない、黒いシミ。
力を入れて、ごしごしと拭くが一向に取れない。
服の中はあつく、額からも何度も汗が流れ落ちてくるが、もう全身サウナ状態だった。



