ある漁師町にで育った明奈は
小学2年で同じ街だけど
違う所に引っ越しした。
引っ越した家の前に大きい倉庫が並んでた
明奈は引っ越しの片付けが終わると
その倉庫に足を運んだ

沢山並んだスポーツカーとオイルの匂い
その倉庫は整備工場兼溜まり場だった
小学2年の私にはスポーツカーが
凄くかっこよくて、興味が湧いた

そこに居たのは
メガネをかけておしゃれな服を着てタバコを吹かす男性が居た

その男性は私に
「子供が来る場所じゃねぇーよ。帰りな」
そんな言葉を投げかけた
私は頷き家に戻った

夜7時を回った頃
車のマフラー音が響き渡った
二階にある自室からその倉庫を見ると
夕方よりも沢山の車が集まっていた

私は窓を開けたまま眠りについた


翌日は日曜だった事もあり
朝から犬の散歩に出掛けた
倉庫には相変わらずスポーツカーが沢山置いてあった

私は散歩を終えて足早に倉庫へと向かった
そこには昨日の男性がソファーで眠っていた
私は男性を起こさないように
ゆっくり車に近づき見物をしていた

少し経ったくらいに
男性は起きて来て

「昨日の子か。何しに来た。」
そう静かに問いかけてきた

私は
「スポーツカーがかっこいいから見に来た。少しだけ見させて」

と返すと
男性はため息を吐きながらタバコに火をつけ
私の側に寄ってきた

「俺は心悟《しんご》お嬢ちゃん名前は?」

「私は明奈《あすな》よろしくお願いします」

「明奈か。何才だ?」

「8才」

「若いな。車好きか?」

「かっこいいなぁとは思う」

そんな会話をしてると
他の男性が来た

「よぉ、心悟。今日…お、どこのお嬢ちゃんだ?
デートか?とうとう幼女にも手を出したかw
俺は功《いさお》よろしくねw」

功は身長も高く
かっこいいスポーツカーに乗っていた

心悟さんは私に車の説明をしていたが
面倒臭そうに功の方に歩いて行った

私は一人で車を見て
家に帰った…

そんな事を繰り返していたら
2年経ってしまっていた……。