ピピピピッ

朝からけたましく響く、スマホに設定した目覚まし時計の音で私は目を覚ました。

「...うっ.....もう、朝、か.....」

早速だるい体を起こし、布団から起き上がると、いつものように、赤いリボンのついたごくごく普通のセーラー服に身を包んだ。


リビングに行くと、お母さんはもう既に起きており、「おはよう」といつものように話しかけてくれた。
それに返事をしつつ、お母さんが焼いてくれた、半熟の美味しそうな目玉焼きがのった食パンを口に入れた。


うん。おいしい。


朝のニュースの音。かすかに聞こえる鳥のさえずり。

『The・日常』って感じで、それだけでもう、泣きそうになる。
当たり前に過ごせている今日に感謝しなきゃ。「ごくごく普通に過ごせている」ということは本当に素晴らしいことだ。


私もあの日、


この日常が、

突然奪われ、

崩壊してしまって初めて、







普通に、当たり前に、過ごせている偉大さを知ったから。