「女王様。」

「分かってるわ。飛んで火にいる夏の虫ね。自ら死にに来るなんて…。」

女王はクスリと笑い、ルイスに向き直りました。

「あ、一応言っておくわね。お手紙ありがとう。でも、残念。あなたのお父様の言うことは聞く気ないの。ふふふ。」

女王はビリビリと手紙を破り捨てました。

「くっ…それなら貴女は鉄の靴を履かされ、死のダンスを踊ることになるでしょう。」

ルイスは無数の白い手に覆われ、かろうじて顔だけが見えていました。

「それは遠慮しておくわ。」

女王はプイッとそっぽをむきます。

「なら、魔女狩りなんて馬鹿げた事さっさとやめてくだs…ぐあ!」

女王は冷酷な眼差しで手を振り上げ、たちまち白い手がルイスを強く締め上げました。ルイスは苦しみもがいています。

「うるさいわね。地獄に落とすわよ!」

女王はルイスを睨み付け、鏡はただそれを見守ることしか出来ませんでした。