(お父様、お母様、ごめんなさい。…でも私!)

――バサッ

月光に照らされた白雪姫の背中に、白い大きな羽が広がりました。

「いってきます!」

そして空高く舞い上がり、城目がけて飛んで行ってしまいました。

「お嬢ちゃん…気を付けてな。」

「ホホッ。きっと、大丈夫じゃよ。」

「そうだな…。ああ、星が綺麗だ。」

残された2人は、白雪姫が見えなくなっても尚、空を見上げ続けていました。