「私…今、何て?」

「地上を眺めていたとか…何とか。」

「どうやらお嬢ちゃんの記憶喪失は一時的なもののようだな。少しずつ確実に記憶が戻ってきている。」

自己解決したドクターは1人、うなずきました。

「えへへ…;;あ、鉱山に行くんでしょう?はい、お弁当。」

苦笑しながらも白雪姫が小さなお弁当を差し出すと、2人は目を輝かせ、るんるんに受け取りました。

「昼が楽しみじゃな、ドクター。」

「そうだな…。張り切って行こうじゃないか、ハピネス!」

「「じゃ、いってきます!」」

「い、いってらっしゃーい。」

そして、老人2人は風のように去っていきました。

「……。よし!」

ドクターとハピ爺を見送った白雪姫は、ひとまわり小さいホウキを手にし、掃除を開始しました。