「白雪…姫…じゃと?」

ハピ爺は、カップを派手に床に落とし、ガタガタ震え始めました。
その様子はまるで、蛇に睨まれたカエル。

「ハピじ…ぃ?」

突然の出来事で、白雪姫はそれ以上声を出すことが出来ませんでした。

(『どうしよう!』)

「……え、」

(『重い…罰…?』)

「……ぃゃ。」

「すまない、お嬢ちゃん。」

「ハッ…!うんん。私は気にしないで。」

ドクターは必死にハピ爺をなだめます。

(私には…傍にいてくれる人なんて、いなかった。)

白雪姫は無意識のうちに自分とハピ爺を重ね、ただ、その光景を見つめることしか出来ませんでした。

そしてまた1つ…白雪姫の記憶が戻りつつありました。