レイラさんは、私にぐっと顔を近づける。

「……あなた、種族としての魔法使いだね?」

「え?」

「私には、分かるよ。その水色の目……その目は、種族としての魔法使いだけが持つ目だよ」

レイラさんは、そう言って微笑んだ。確かに、種族としての魔法使いは水色の目を持ってる。

「は、はい。私は、種族としての魔法使いです」

私が言うと、レイラさんは「やっぱりね」と微笑んだ。

「レイラさん。そろそろ、ソフィアとエミリアに、イタリアを案内してきて良いかな?」

「良いよ~!気を付けて!」

「分かった。帰りは、遅くなるかも」

そう言って、ドロシーは私を引っ張って外へと飛び出した。