遥くんから言われて手を叩く。 すると、反響してこの部屋に手の音が響き渡る。 「す、すごいっ!」 「だろ?」 「下調べしといてよかったな」 「ばっ!言うなよ!」 遥くん、いろいろと調べてくれたんだ、私たちのために。 嬉しいな。 「ありがとう、遥くん」 「·····よし、次行くよ」 頭を撫でられて、遥くんは向こうに行ってしまう。 でも、すれ違いざまに耳が赤いのを見て、ちょこっとルンルンな気分になったのは隠しておく。