何があっても君を想うから



昔からそうだった。


人前に立つと緊張して話せなくなる。


「·····はぁ」


溜息をつきながら、お弁当を広げて食べる。


教室ではみんな仲良い子達でかたまってご飯を食べてる。


みんな楽しそうだから、それを見るのが悲しくなる。


だから、いつも下を向いて食べている。


こんな思いをしたくて高校に入学したわけじゃないのに。


高校こそは友達を作ろうと思ってたのに。


ササッとご飯を食べて、本を開く。