街を歩けば巳冬は多くの人にジロジロ見られ、苦しくなる。日焼けをしてはいけないため、小学校のプールの授業には参加できず、夏でも外に行く時には長袖を着なければならない。

肌の色や髪の色が違うため、いじめられることも多かった。何度も仲間外れにされ、泣いた。しかしそれ以上に傷ついたことが巳冬にはある。それは、進学をする時だった。

「髪を黒く染めなさい!受験する気があるのか!?」

中学三年生の時、生徒指導室に呼ばれた巳冬は先生にそう言われた。入学する際にアルビノのことは話していた。そのため、巳冬は驚く。

「先生、僕は生まれつき髪が白いんですよ」

「他のみんなは黒いんだ!髪を染めていると学校が思うだろ?」

「それは、受験の時の時に事前に言うつもりです。生まれつきだから仕方ないじゃないですか」

「そうは言ってもみんなはな……」

先生は髪を黒く染めることを言い続けたが、巳冬は染める気などなく学力だけで選んでくれる学校に進学した。しかし、そこでも好機の目で見られて居場所がない。