【完】終わりのない明日を君の隣で見ていたい


 さっきまで機嫌よかったのにどうしたのだろう、と首を傾げたところで、皇くんが手芸屋の前で立ち止まった。

「ここ見るか」
「そうだね!」

 今日の目的の中のひとつに、応援団の衣装の素材の調達も含まれていた。

 わたしたちはそこで応援団衣装を購入し、それに加えて大量のキルト生地も買った。そんなのなにに使うんだよって皇くんには言われたけど、考えがあるわたしは笑って「秘密」とだけ答えた。

 それから追加でメガホンを買い、そこで買い出しは無事に終了した。

 ショッピングモールを出た頃には18時をまわり、空はすっかり薄暗い。先生が帰ってきてしまう頃だと、白い星の浮かんだ空を見てようやく気づき、慌てて皇くんを見上げた。

「今日はお疲れ! わたし、早く帰らなきゃだから、ここで!」