【完】終わりのない明日を君の隣で見ていたい




「おい、桃。あれやろうぜ」

 学校から一番近くにあるショッピングモールに着くなり、皇くんはゲームセンターに直行し、クレーンゲームを指さした。

「だからね、皇くん。今日は遊びに来てるんじゃなくて、体育祭の応援グッズを買いに来たんだってば」
「分かってるよ。そんなの後からでもいいだろ。せっかく遊びに来たんだから、楽しもうぜ」
「えー」

 止めようとしても、皇くんは聞く耳も持たずにずかずかゲームセンターに入っていってしまう。

「もう……」

 早く帰りたいところだけど、一回でもやれば満足するかと大きく溜め息をつき、皇くんを追ってゲームセンターに足を踏み入れた。