土日は、時間の進みはいつもの倍以上に遅くて、静寂の無音が耳に刺さる。
 ひとりで簡単な夕食を済ませ、静けさを紛らわすためにつけたテレビでバラエティー番組を体育座りでぼーっと見る。テレビの中でタレントが大口を叩いて笑っているけれど、ちっとも頭に入ってこないし面白くない。
 こんなふうに感じるのは、先生やサラちゃんたちがいる学校の楽しさを知ってしまったから。

「……先生に早く会いたいな」
 
 だれに言うでもなくぽつんと声をこぼした時、突然チャイムが鳴った。普段わたしを訪れてくる人なんて皆無で、このチャイムは本来の役目を果たしていない。それなのに今日は1日で2回も鳴るなんて。
 だれだろうと思いながら、駆けた先はモニターだ。モニターを確認してみれば、なぜかそこは真っ暗でなにも映っていない。