棚の端から

この話はKさんが体験したチョットだけ怖い話しです。


Kさんは久しぶりに奥様とデパートに来ていた。

このデパートは、一階が食品売り場と家電製品で二階は洋服や雑貨店が入っていた。

Kさん達は二階の婦人服売り場を歩いていた。

しばらくするとKさんは微妙な視線を感じたのだった。

「?」

奥様は上着コーナーで服を見ている。

「?」

また、Kさんは見られている気配を感じた。

服を見ていた奥様が隣のコーナーに行こうと言ったのでKさんは奥様と並んで移動を始めた。

すると、少し離れた棚の端から見覚えのある女性が、こちらを見ている。

「!」

Kさんは焦った。

奥様は、kさんの顔色が変わった事に気づいた。

「アナタ、どうかしたの?」

「あっ、いや」

Kさんは棚の方を見た。

しかし、そこには、Kさんを見ていた女性の姿は無かった。

(まっ、まさかなぁ〜)

Kさんは心の中でほっとした。

Kさんと奥様は陳列棚を右側に曲がり二階の広い通路にでてエレベーターに向かった。

そして、少し歩いたら先程棚の端から覗いていた女性が真っ直ぐKさん達の方に歩いてきた。

Kさんは冷や汗が出てきた。

その女性はKさん達の前に止まり挨拶をしてきた。

女「あ〜Kさん、お久しぶりです。」

k「あ〜久しぶりだねー」

Kさんは必死に動揺を抑えていた。

女「あっ、奥様でいらっしゃいますか?」

妻「はい」

女「いつもKさんにお世話になっています。」

妻「あ〜そうですか〜」

女「お買い物ですかぁ〜いいですわね〜」

妻「あ〜いいえ〜」


女は、笑顔で挨拶して去って行った。


Kさんは必死になって平静を保っていた。



そして、奥様が一言

『アナタ、さっきの人とヤッタの?』


:(;゙゚'ω゚'):

「いっ、いや〜〜やってないよ」




(怖い、怖いですね〜〜)