「んっ……!ふっ……」

部屋にリップ音が響く。何回キスをしているんだろう。息ができなくて、頭がクラクラする。

「も、ダメ……」

私はうつむき、大きく息を吸ったり吐いたりを繰り返す。しばらくして呼吸が戻ると、アレッサンドロさんは「ありがとう。愛してる」と言いながら私の唇をペロリと舌で舐めた。

「アレッサンドロさん!!」

私が顔を真っ赤にすると、「着替えてくるよ」と笑いながらリビングを出て行く。もう、心臓に悪い〜!!

不意打ちのキスが多いから、そのたびにドキッとしちゃう。まるで新婚さんみたいにドキドキした毎日だ。

「桜、あ〜んってしてほしい」

「あ、あ〜ん」

甘えてくるアレッサンドロさんにドキドキしながら「はい、あ〜ん」をする。すると、アレッサンドロさんも「じゃあ今度は僕が」と言ってしてくれるんだ。

抱きしめ合って、キスをして、笑い合う。結婚してなくても幸せだ。でも、早くアレッサンドロさんの口から聞きたいな。彼はどんな風に私にプロポーズするんだろう。