「アンタみたいな地味なやつがさ、イケメンのイタリア人と付き合ってるとかマジであり得ないから!!アンタ、国際結婚とか向いてなさそうだし私が変わってあげるって言ってんの!!」

確かに、瑠奈ちゃんの言う通りかもしれない。私は、瑠奈ちゃんみたいに特別華やかな顔立ちというわけじゃない。アレッサンドロさんとこれから先もずっと寄り添っていけるかなんて自信がない。だって、国が違えばいつかぶつかることはたくさんある。

「プロポーズされないのはさ、アンタに魅力がないからじゃない?」

瑠奈ちゃんの言葉が突き刺さる。私は瑠奈ちゃんの手を振り解き、瑠奈ちゃんを見つめた。絶対に泣かない。泣いたりしない!

「私、未来のことを考えると楽しみなこともあるけど、もちろん不安なこともある。だけどそれを、アレッサンドロさんと乗り越えていきたい。だって大好きな人だもの!だから絶対に譲ったりしない!!」

アレッサンドロさんを、私は信じる。アレッサンドロさんが「結婚しよう」と言ってくれるまで待つ。何があっても、絶対に……。