あの丘の向こうで

叫んだ瞬間、のどに痛みが走る。久しぶりに出した声があまりにも大きすぎたようで喉の奥から血のような味がする。

「急に大きな声出しすぎよ…。言いすぎたわ。とにかく、病院は紹介してもらってるんだから。いい加減考えなさい。」

「‥‥‥‥‥‥。」

“いい加減考えなさい”

ずっと言われ続けたそのことば。学校の先生にも。親にも。親戚にも。
私は考えているというのに。誰もわかってくれない。もう諦めたけど。
その時頭に浮かんだのは葉介だった。
なぜか無性にあの丘に行きたくなって。なぜか無性に葉介に会いたくて。

(葉介はそんなこと言わなさそう‥‥。葉介も好奇心で近づいてるんだろうけど。)

一言も言葉を発さない私に好奇心で近づく人は多くいた。ただ、暫くすると好奇心もなくなり誰もがはなれていく。うっとしいんだ と言わんばかりに。

そんなことにも最近慣れてきてしまった。慣れたくもないのに。