「ほら。俺はそこら辺の本屋で時間潰してるから行っておいで。」



『うん。…あ!家この辺だから家までは歩いていくね。』



「あ~知ってるよ。まぁそこまでの距離だし大丈夫か。何かあったら電話しろよ」



最初は“何で私の家知ってるのよ!!“と思ったけどカルテに住所が載ってるからだとすぐに分かった。


『はーい。じゃあね~』



そう言って乃亜の家のインターホンを鳴らした。



「はーい!」



久しぶりの乃亜の声。

病室だとメールばっかりだったから。