ホームズの子孫の役に立ちたい

ホームズさんにそのことを話すと、「××大学か……」と推理する時にする仕草を見せた。何か手がかりを掴んだのかもしれない。でも、いつもと少し違うような……。

「ホームズさん?」

私が声をかけると、ハッとしたような顔を向けて「ありがとう。頑張ってくれ」と微笑む。私も頷き、テレビ通話を切った。



そして、次の日の夕方。淑女を育てる授業でフラフラになりながら私が寮へ戻っていると、下級生の人とすれ違った。

「この前、アリスったら懲罰塔の前をうろついてメアリ先生に怒られたらしいわよ」

「メアリ先生って、あの塔を守ってるみたいよね。暇があれば塔のところにいるらしいし」

「幽霊ってもしかして、先生の元恋人の霊だったりして〜」

そんな会話に耳を傾け、私はホームズさんに報告をするために部屋の中へ入る。ハティーさんは今日は委員会のためまだ帰ってきていない。

「ホームズさん!ワトソン先生!」

私が声をかけると、「和香」と二人は笑いかけてくれた。二人と会話する時間があるから、イザベラス学園でも頑張れる!