キミの願い

「前回お伝えしたと思いますが、結論から言うと退院するのはしばらく難しいかもしれません。許可できたとしても一泊や二泊の外泊許可が精一杯です」

「それは、つまり心臓移植が必要になったと言うことですか?」
「今すぐにと言う訳ではありません」
ドアの近くに立っていたゆうちゃんは、私が寝ているベッドの足元に座った。

「心臓に何も疾患のない健康な人の心臓の働きを100と仮定すると、結衣ちゃんの通常が50〜60。10を下回れば早急に移植が必要、20を下回れば人工の補助心臓などの処置が必要。結衣ちゃんの心臓はもう30程度です」
「…そんな」
お母さんは声を詰まらせた。

「人工の補助心臓を付けるにしても手術になるので体に負担はかかります。なので今は入院して生活を制限して心臓への負担を軽くするのが最善かと思います」