キミの願い

「原田先生は無理だから、中岡先生呼んでくれるって。辛かったら横になってていいわよ」

そう言ってくれるし、本当は横になりたかったけど外来の受付だから他人の目がある…

「…ううん。平気」

全然平気なんかじゃないのに、強がってしまう。下を向いて目をつぶり呼吸をするのが精一杯になりかけた時、診察室とは反対方向から声がした。

「結衣ちゃん」
パタパタと小走りでやって来た中岡先生は目の前に座ると手早く状態確認を始めた。

「お母さん、いつからですか?」
「1時間ぐらい前です。朝はいつも通りだったのに…」
「結衣ちゃん、聞こえる?これからエコーで見させてもらうから運ぶね。お母さんもどうぞ」

中岡先生に抱きかかえられ診察室の隣にある簡易エコー室へ入った。