キミの願い

プップッ!

クラクションを鳴らし合図をしても彼女は気づいていなかった。
当たり前か…僕の車なんて見たことないんだから。

寒空の下、友達と話をしていた。
商店街で見かける主婦の井戸端会議と同じ類のものだろう…仕方なく車を停め駆け寄った。

「結衣ちゃん。お待たせ」
「え?なんで?ゆうちゃんは?」
「ちょっとね。だから代わりにお迎えに上がりました。姫様」

「結衣の知り合い?」
「うん。旦那の同僚の中岡さん」
「初めまして。ちょっと怪しかった?」
「ちょっとじゃない。すっごい怪しい」
「それは酷いなぁ…さぁ風邪ひかない内に帰ろう」

「はーい。じゃあ今日は誘ってくれてありがとう。またねー」
「みんなも風邪ひかないようにするんだよ。気をつけて帰ってね」

そう言って結衣ちゃん連れ車へ向かった。