「結衣…」
「幼稚園の時のお遊戯会、みんなはダンスするのにダメって言われて客席から見てた。小学校の運動会だっていっつも応援席から見てた。中学の体育祭もダメ、宿泊訓練もダメ。高校の体育祭もダメ。大学のサークルだって辞めとけばって言った。結局ゆうちゃんだってお医者さんだね。私がやりたいこと全部奪っていく。そして最後は生きて欲しいって。そんなの勝手すぎる」
「…医者である前に僕だって人間だよ。好きな人とずっと一緒に居たいと思うことってそんなに間違ってる?」
「そんなこと言ってるんじゃない…」
「僕にはそう聞こえたけど。それにさぁ、やりたい事あるなら教えてよ。頭ごなしに反対なんかしない。僕だって結衣の願いは叶えてあげたいんだよ」
「……もういい」
結衣は小さな声でそう呟くと寝室へと消えていった。
「幼稚園の時のお遊戯会、みんなはダンスするのにダメって言われて客席から見てた。小学校の運動会だっていっつも応援席から見てた。中学の体育祭もダメ、宿泊訓練もダメ。高校の体育祭もダメ。大学のサークルだって辞めとけばって言った。結局ゆうちゃんだってお医者さんだね。私がやりたいこと全部奪っていく。そして最後は生きて欲しいって。そんなの勝手すぎる」
「…医者である前に僕だって人間だよ。好きな人とずっと一緒に居たいと思うことってそんなに間違ってる?」
「そんなこと言ってるんじゃない…」
「僕にはそう聞こえたけど。それにさぁ、やりたい事あるなら教えてよ。頭ごなしに反対なんかしない。僕だって結衣の願いは叶えてあげたいんだよ」
「……もういい」
結衣は小さな声でそう呟くと寝室へと消えていった。

