ふと目を開けると見慣れない景色が広がっていて少し戸惑った。
自分が置かれている今の状況が分からない……
頭は動くようだ。
足の指を動かしてみる…
次に手をグーパーしてみる。
1人でキョロキョロそしてモゾモゾしていると足元から声がした。

「やっと起きたね。どう気分は?」
「…あ、えっと。大丈夫です」
「原田先生も中岡先生も心配してたよ。なかなか起きないから。状態は安定してるね」

私の体に繫る機械を見てそう言うと先生はそのまま行ってしまった。
本当になーんにもする事がなくてただ天井を見ていた。

首を左右に動かし辺りを見回すことしかできない。
要するにヒマ…だけどなんだか少しだけボーっとする。
目をつぶって耳を澄ましてみるとガヤガヤと賑やかなんだけど逆にそれが眠気を誘う…