もう少ししたら、ご両親に電話しよう。
そう思っていると結衣の荷物を持って元木さんがやってきた。
「先生、結衣ちゃんの置いときますね」
そう言って元あったように雑誌やカバンを並べ最後にリカちゃんの結婚式の時の写真を棚に飾ってくれた。
「元木さん、ありがとう。助かったよ」
「いいえ、どうってことないですよ」

穏やかな表情で眠る結衣のオデコにそっとキスをして部屋を出た。
ずっと付いていてあげたいけれど、そうもいかない。
きっと先に中岡が連絡したのだろう。
廊下で結衣のお母さんに会ったので後を頼んできた。
目が覚めた時に1人は寂しいだろうから、お母さんが居てくれるなら安心だ。