2人で並んで廊下を歩いていると、前に結衣が歩いているのが見えた。
手すりにつかまり小さな歩幅で歩く後ろ姿はなんだかとても小さく見えた。
距離があったはずなのに歩くスピードが違いすぎてすぐに追いついてしまった。
「結衣」
「ゆうちゃん、中岡先生も」
「トイレ?」
「ううん。雑誌で切っちゃった」
差し出された左手の人差し指にはティッシュが巻かれていた。
「ん?どこ?」
巻かれていたティッシュを取ると切り傷とまだ少し血が滲んで来ていた。
「先行って準備してるわ」
「よろしく」
中岡の後に続いて結衣を連れゆっくりナースステーションに向かった。
「何で切ったの?」
「旅行のパンフレット」
「また見てたの?」
「だってする事ないし。案外面白いんだよ」
「ふーん。ここ座って」
「うん」
看護師さん達が忙しそうに仕事をしているのに、これぽっちの怪我で先生を2人も占領してしまって申し訳なくなる。
手すりにつかまり小さな歩幅で歩く後ろ姿はなんだかとても小さく見えた。
距離があったはずなのに歩くスピードが違いすぎてすぐに追いついてしまった。
「結衣」
「ゆうちゃん、中岡先生も」
「トイレ?」
「ううん。雑誌で切っちゃった」
差し出された左手の人差し指にはティッシュが巻かれていた。
「ん?どこ?」
巻かれていたティッシュを取ると切り傷とまだ少し血が滲んで来ていた。
「先行って準備してるわ」
「よろしく」
中岡の後に続いて結衣を連れゆっくりナースステーションに向かった。
「何で切ったの?」
「旅行のパンフレット」
「また見てたの?」
「だってする事ないし。案外面白いんだよ」
「ふーん。ここ座って」
「うん」
看護師さん達が忙しそうに仕事をしているのに、これぽっちの怪我で先生を2人も占領してしまって申し訳なくなる。

