約束通り中岡先生の診察を受けた。
「疲れてない?」
「大丈夫だよ」
「そう。はい、深呼吸して」
聴診器を耳から外した中岡先生は
「気持ちは疲れてなくても、心臓は異議申し立てをしてるよ。しばらくは安静に。わかった?」
「…はーい」
「戻ったこと、原田先生には連絡しとくから」
「うん、ありがとう」
夕方ゆうちゃんはいつもの白衣じゃなくて緑のスクラブで現れた。
「結衣。おかえり」
「ただいま、ゆうちゃん。手術があったの?」
「ん?うん、まぁね」
「そっか、お疲れ様でした」
「結衣も。スピーチは噛まずに読めた?」
「緊張したけど、たぶん噛んでない。あっこれあげる。持って帰って食べるか、中岡先生たちと分けて」
「何?引き出物?」
「バームクーヘンだって」
「おっ、美味しそう。ちょっと待ってて」
バームクーヘンを持って消えたゆうちゃんは、しばらくしてまた同じ箱を持って帰ってきた。
「はい、結衣の分」
箱には小さく切られ1/16カットほどのバームクーヘンが入っていた。
「幸せのお裾分けなら、きちんと食べなきゃ。残りは明日の朝にでも食べよう」
「え?朝ごはんがバームクーヘン?」
「パンの仲間でしょ。問題ない」
ゆうちゃんのそう言う感覚はまだ理解できないけれど、それでもなんだか可愛いなって思ってしまう。
「疲れてない?」
「大丈夫だよ」
「そう。はい、深呼吸して」
聴診器を耳から外した中岡先生は
「気持ちは疲れてなくても、心臓は異議申し立てをしてるよ。しばらくは安静に。わかった?」
「…はーい」
「戻ったこと、原田先生には連絡しとくから」
「うん、ありがとう」
夕方ゆうちゃんはいつもの白衣じゃなくて緑のスクラブで現れた。
「結衣。おかえり」
「ただいま、ゆうちゃん。手術があったの?」
「ん?うん、まぁね」
「そっか、お疲れ様でした」
「結衣も。スピーチは噛まずに読めた?」
「緊張したけど、たぶん噛んでない。あっこれあげる。持って帰って食べるか、中岡先生たちと分けて」
「何?引き出物?」
「バームクーヘンだって」
「おっ、美味しそう。ちょっと待ってて」
バームクーヘンを持って消えたゆうちゃんは、しばらくしてまた同じ箱を持って帰ってきた。
「はい、結衣の分」
箱には小さく切られ1/16カットほどのバームクーヘンが入っていた。
「幸せのお裾分けなら、きちんと食べなきゃ。残りは明日の朝にでも食べよう」
「え?朝ごはんがバームクーヘン?」
「パンの仲間でしょ。問題ない」
ゆうちゃんのそう言う感覚はまだ理解できないけれど、それでもなんだか可愛いなって思ってしまう。

