「今、僕らが反対だよって言えばきっと結衣のテンションは下がるよね。実際下がってかくれんぼしてたしね」
「……」

「でも、行っていいよって言えば結衣は嬉しくてテンション上がるよね?」
「…うん」

「つまりはそれがそのまま、治す気持ちに直結するってこと。未来に対して希望があれば自ずと気持ちも付いてくる」
「…行っていいってこと?」

下を向いていたけど、チラリとゆうちゃんの目を見れば何も言わずに頷いていた。

「でも条件がある。それが守れるならね」
「守る!!」
「聞いてもないのに返事が早いね。あぁーあ。でも久しぶりに中岡先生と言い合った」
「そうなの?」

「言い合いじゃない。熱い弁論と言ってくれ」
そう言いながら中岡先生がカーテンを開け入ってきた。