「結衣、開けるよ」
夕方ゆうちゃんはそう言ってカーテンを開けた。
「…かくれんぼでもしてるの?出ておいで」

布団を頭から被り丸まった私にそう声をかけた。
「…やだ。どうせ諦めろって言うんでしょ」
「それは分からない。でも話があるから聞いて欲しい」

「ほーら。いつまでそうしてるの?子供じゃないんだから」
背中を押され諦めて顔だけ出しゆうちゃんを見つめた。

「ほら座って。カタツムリさん」
笑ってそんな事を言うから観念してベッドに座った。