そうだ。


大好きだった。

大切だった。

失いたくなかった。




10年間閉じ込めていた手紙と一緒に、

あの時の気持ちまで涙に変わって溢れ出てきて。



“やっと泣いてくれたね。”



なんて。

君は空の上で笑っているだろうか。


ああ。どうか笑ってくれ。


不器用な僕なりの、


精一杯の初恋を。



〜fin〜