でもよかった、スマホは割れてない。 閃いたときにいつでも描けるようアプリを入れてるから、これがダメになったら困る。 でも大切な鍵、ノートを開けるためのあの鍵がない……。 とたんに動悸が早くなって、人目も気にせず屈んで辺りを見渡すと自販機と壁の隙間に光るものがあった。 よりによってあんな奥まったところにいっちゃうなんて……。 ためらわずにその隙間に手を伸ばした。でも悲しいことに全然届きそうにない。 何か役に立ちそうなものはないかなと、不安な気持ちいっぱいで振り返ったときだった。