「キミは一体いつから存在している?」 男にそう訊かれ、キミは何の警戒心もなく答える。 「17年前から存在してる。あなたは?」 「俺は15年前からです。なるほどキミの方が長いようですね」 「そうみたい。ちなみに15年前って今から数えてってこと?」 「そうです。なのでこれから16年前になります」 キミは少し余裕が出てくる。そして急に態度が変わった男に対し、譲歩する。 「別にいいよ? さっきと同じで」 男は少し迷ってから言う。 「わかった。じゃあタメ口でいかせてもらう」