「あなたは一体どこにいるの?」 そう訊いたキミの問いに、男はすぐに口を開く。 「中心さ」 「中心? ああ、中心。いいね、中心。私も行ってみたい」 そして、今度は男がキミに問う。 「キミは一体どこにいるんだ?」 「裕福なところ。でも低い」 「裕福で、低い……。ああ、そういうことか、なるほど」 男は理解する。そしてキミは「うん」と微笑みかけながら頷く。