暗い時間なのに、暗くない公園がある。 照明のせいなのか、とにかく明るい。 まるで大きな蛍が月に止まって、羽を休めてるみたいな明るさ。 その公園のベンチに一人、足を組んで座っている男がいる。 歳は10代前半くらいに見える。黒のVネックのシャツに、黒のスキニー、黒のスニーカー姿で、長くこれまた黒い前髪の間から覗かせる光る眼。 その男を見たキミは思わず思う。 「ろくなやつじゃない」