「だから…フクイさんは違ったのかもしれないけど、きっとどこかに勇樹の運命の相手が…。」
「お前だ。」
「‼」
「莉奈以外有り得ない。考えてもみろ、俺が事故に合って車椅子生活になって…そんな運命の時に伴侶とかに巡り会えると思うか?莉奈は俺の運命を変えた…変えてくれた。莉奈がいなければ…俺、終わってた。毎日腐っててとてもじゃないけど、明るい未来なんてなかったと思う。」
勇樹はテーブルの向こうから手を差し出した。
「俺は莉奈と会う為に存在していた。俺には莉奈が全てだ。」
ここは感動して泣いてしまうところだけど…ヤンデレの真骨頂を見せられて冷や汗が流れる。
私もこれは…界渡りをして勇樹を救うことがもしかしたら運命だったのかと………思うけど怖い。今、完全にヤンデレに捕まった瞬間だった。
逃げたら中二病くさい暗黒魔法を全世界に発信してしまうし…。人類滅亡を避ける為だ。
別の意味で私は詰んだ。
でもさ
ヤンデレだけどさ…それでも幸せになって欲しい人なんだ。好きな人なんだよ。もう認めよう。私がここに逃げてきたのも運命、高校に入学して勇樹の隣の席に座ったのも運命、一旦別れたのも運命…。
「はい、宜しくお願いします。」
鍋が湯気を出し始めたので、夕食を食べることにした。
それから私達は結婚を前提に準備を始めた。
両家のご両親に報告し大喜びをされ…その一月後、もう一つおめでたいことが分かった。
「お母さんが妊娠?!」
お父さんから知らせを受けて勇樹と2人、金曜日の夜実家に帰った。お母さんのお腹を診る。
「赤ちゃん!」
勇樹を見ると勇樹も頷いている。
お父さんとお母さんは恥ずかしそうに笑って迎えてくれた。
「この年になってね…もう莉奈もいるし~と思ったけどお医者様がまだまだ産めますよ?せっかく授かった命だ、大事にしてあげて。って仰ってね。高齢出産だし…莉奈も、お手伝いしてくれる?」
私は泣いた。
樫尾のご両親の本当の子供だ!お父さんに治療魔法を使って、恐らくお父さんの方に何か病気があって子供を授かれなかったんだ!
泣き出した私を勇樹は優しく抱き締めてくれる。
「今日から色々と忙しくなるな!奥さんだしおまけにお姉ちゃんだしな!」
後日
勇樹にお父さんの治療をしたことを打ち明けると、ニヤニヤとした後にこう言われた。
「だからさ、これも運命だって。お前が樫尾のお父さんの子供にならなきゃあの人達、子なし家族のままだったんだぜ?」
うん、本当そうだ。私の界渡りにも意味があったんだ。
自分の左手の薬指の指輪を見る。よくある長い付き合いからの結婚だ。
よくある普通の出会い、こちらの世界ではよくあることのようです。
「お前だ。」
「‼」
「莉奈以外有り得ない。考えてもみろ、俺が事故に合って車椅子生活になって…そんな運命の時に伴侶とかに巡り会えると思うか?莉奈は俺の運命を変えた…変えてくれた。莉奈がいなければ…俺、終わってた。毎日腐っててとてもじゃないけど、明るい未来なんてなかったと思う。」
勇樹はテーブルの向こうから手を差し出した。
「俺は莉奈と会う為に存在していた。俺には莉奈が全てだ。」
ここは感動して泣いてしまうところだけど…ヤンデレの真骨頂を見せられて冷や汗が流れる。
私もこれは…界渡りをして勇樹を救うことがもしかしたら運命だったのかと………思うけど怖い。今、完全にヤンデレに捕まった瞬間だった。
逃げたら中二病くさい暗黒魔法を全世界に発信してしまうし…。人類滅亡を避ける為だ。
別の意味で私は詰んだ。
でもさ
ヤンデレだけどさ…それでも幸せになって欲しい人なんだ。好きな人なんだよ。もう認めよう。私がここに逃げてきたのも運命、高校に入学して勇樹の隣の席に座ったのも運命、一旦別れたのも運命…。
「はい、宜しくお願いします。」
鍋が湯気を出し始めたので、夕食を食べることにした。
それから私達は結婚を前提に準備を始めた。
両家のご両親に報告し大喜びをされ…その一月後、もう一つおめでたいことが分かった。
「お母さんが妊娠?!」
お父さんから知らせを受けて勇樹と2人、金曜日の夜実家に帰った。お母さんのお腹を診る。
「赤ちゃん!」
勇樹を見ると勇樹も頷いている。
お父さんとお母さんは恥ずかしそうに笑って迎えてくれた。
「この年になってね…もう莉奈もいるし~と思ったけどお医者様がまだまだ産めますよ?せっかく授かった命だ、大事にしてあげて。って仰ってね。高齢出産だし…莉奈も、お手伝いしてくれる?」
私は泣いた。
樫尾のご両親の本当の子供だ!お父さんに治療魔法を使って、恐らくお父さんの方に何か病気があって子供を授かれなかったんだ!
泣き出した私を勇樹は優しく抱き締めてくれる。
「今日から色々と忙しくなるな!奥さんだしおまけにお姉ちゃんだしな!」
後日
勇樹にお父さんの治療をしたことを打ち明けると、ニヤニヤとした後にこう言われた。
「だからさ、これも運命だって。お前が樫尾のお父さんの子供にならなきゃあの人達、子なし家族のままだったんだぜ?」
うん、本当そうだ。私の界渡りにも意味があったんだ。
自分の左手の薬指の指輪を見る。よくある長い付き合いからの結婚だ。
よくある普通の出会い、こちらの世界ではよくあることのようです。

