あれ?なんで彼が持ってるの?




「あのさ、これ、見覚えない?」




彼が私に聞いた。





「見覚えありますよ。それに書いていましたから。」






………………ってことは………!






「じゃあ、2年8組の、理系科目の絶対王者って呼ばれてる女子って、君?」





こくん。






「よかったー!!!」





急にしゃがんだとおもったら、ほんとに安心した、みたいな感じで、彼が言う。






「え-っと、じゃあ、私とノートのやり取りしていたのって、君ですか?」







それは最早、質問じゃなくて確認だったけど。







彼は、私と同じように、こくんと頷いた。