あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「なんか・・・どっと疲れた。」
「・・・はい・・・」
私たちは無事に白線の中に駐車した先輩の車の中でぐったりとしていた。

「今日はここまでにしよう。」
「はい・・・」
「まぁ、何とかなるだろ。来週から免許持って来いよ。」
「本気ですか?」
「本気だよ。本当に運転できないとこの仕事はできないだろ。それにお前も運転できるほうがこれから何かと役立つだろ。」
「・・・そうですよね」
先輩の言っていることは事実だ。

外回りの多い仕事。運転ができてなんぼの仕事だ。
今まで先輩にばかり運転を任せていたことだって本当はあり得ないのかもしれない。

「頑張ります。」
「おう」
「二人分の命かかってるんで。」
私の言葉に先輩は声をあげて笑った。
「ばか・・・言い方独特すぎんだろ。お前、やっぱり面白いやつだな。」
「え?」